【日時】 2024年11月10日(日) 9:00~16:30
【場所】 皇子が丘公園
【参加人数】26名(県連会員19名 他県連盟・一般参加者7名)
11月10日、大津京近くの皇子が丘公園にて、元消防官で山岳救助隊員や救急法インストラクターとして活動されている坂本元太ガイドを招き、急な怪我や疾病などの際のファーストエイド法を指導していただきました。
まず予防→通報→一次救命措置→二次救命措置という救急システムの中でファーストエイドは何を行うのかという位置付けの説明から始まり、通報の際の場所伝達や通報内容についての注意点、傷病者の観察、それぞれの事故内容に対応した救急・救命措置の説明へと進みました。
個々の技術・知識についての具体的な説明は省きますが、
・市街地ではすぐに救急車が駆け付けてくれるが、山では救助隊の派遣には時間がかかるため、それに応じたファーストエイドの方法を選択しなければならないこと
・ファーストエイドは、如何に迅速かつスムーズに傷病者を救助隊に引き渡せるかを常に意識しながら行わなければならないこと
・そのために、山岳地帯では特に、傷病者が自分の足で歩けるかどうかが大きなポイントとなること
・傷病者の救助は大切だが、そのことに気を取られて二次遭難を起こさないことがまず何よりも大切であること
・既成概念にとらわれず、何でも手元にある物で工夫して効果的な処置を施すべきであること
など、市街地と山岳地帯両方での救助経験豊富な坂本ガイドの助言は実戦的かつ具体的で、非常に説得力のあるものでした。
特に、ここで思い切って処置に進んでいいものかどうか、ためらいがある場合に、何をもって判断基準とすればよいのかがおぼろげながら見えてきたのは、大きな収穫だったと思います。
このような知識・技術は使わなくて済むならそれに越したことはありませんが、万が一必要になった時、知っているのと知らないのとでは大きく明暗を分ける結果になることもありうると思います。
また、一度覚えても時間が経つとあやふやになっていくのも、記憶の特徴でもあります。
登山をする者にとっての必須知識・技術として、繰り返し習得できるよう、またできるなら更に高度な技術も身につけられるよう、引き続き来年以降も講習会を開催していきたいと思いますので、今回参加できなかった方も、是非ご参加ください。
報告の締めくくりに、「セルフレスキューの部分もあるが、大変さと怖さを知って遭難予防に努めてほしい」という講師のコメントを書き添えておきたいと思います。